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◆M3業務停止の報道にみる事実の歪曲を考えてみました

2021/06/18
 
逆光の男
この記事を書いている人 - WRITER -

ネットワークビジネス会社の業務停止処分のニュースが続いていますが
その内容に一部疑問を感じて書いてみます。

業務停止処分を受けたことは事実だと捉えていますし
ネットワークビジネス会社を擁護する気もありません。

事実を報道することが報道の原則であることを前提にすると
気になる部分があるわけです。

以下引用です。

大学生標的、健康食品マルチ商法…業務停止処分

大学生らにマイタケの健康食品を使ったマルチ商法(連鎖販売取引)を行わせていたとして、東京都は3日、健康食品販売会社「M3」(東京都港区)に対し、特定商取引法に基づき、新規契約などの業務を9か月間停止するよう命じた。

都によると、同社は都内の大学生らを使い、知人を勧誘して入会金約5万6000円と、約1万3000円のマイタケ粉末入りの健康食品などを購入する契約を結ばせていた。

実際には、継続的に商品を購入し、さらに新規会員を獲得し続けなければ利益は出ないが、「会員を3人確保すれば、あとは何もしなくてもお金が入ってくる」などと説明させていた。

都はこうした勧誘方法や契約内容が、特定商取引法が禁じる不実告知などに当たると判断した。

(読売新聞 3月3日(木)15時37分配信)

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見出しの中の「マルチ商法…業務停止処分」とは、どう感じますか?

マルチ商法で業務停止処分になるということは「マルチ商法=違法なもの」
と伝わるのではないでしょうか。

マルチ商法を行ったから業務停止になったのではなく一部に
「違法な勧誘」をした会員がいたためにそうなったということです。

次にここが気になるところです。

記事の中に「行わせていた」、「結ばせていた」、
「説明させていた」という記述があります。

健康食品販売会社「M3」は大学生に
「○○○させていた」ということです。

つまり会社が学生を使ってこの違反を行ったことになります。

「事実を報道することが報道の原則」であるとすれば
当然これは事実であると認識されます。

「会社が違反を行った」です。

はたしてこれは事実なのか、甚だ疑問です。

学生が違反したのは事実でそれによって会社が責任を問われ
業務停止処分を受けたのは事実と思われます。

しかし断定はできませんが、コンプライアンスの徹底が
強く叫ばれ続ける中で会社がわざわざ違法な勧誘を
学生にさせていたというのは事実とは言い難いでしょう。

このような末端会員が起こす問題は主宰会社に責任がない
などといっているのではありません。あるのは当然です。

「M3という会社は特定商取引法に抵触する勧誘を行って
業務停止処分を受けた」という報道はいかがなものか
という事です。

「巨人軍の選手が野球賭博に関与した」を
「巨人軍が野球賭博に関与した」と書いたとしたら
事実の報道といえるかどうか、ということです。

 

●マスコミ報道はネットワークビジネスを槍玉に挙げる

 

「マルチ商法(連鎖販売取引)を行わせていたとして、
―(中略)―9か月間停止するよう命じた。」

この文章もマルチ商法が違法であるかのようなニュアンスが
ありますね。

マルチ商法(連鎖販売取引)は違法ではありません。

マルチ商法を装った違法なものが「悪徳マルチ」、
「マルチまがい商法」ですが全て一緒くたに扱われています。

実際に「悪徳マルチ」の会社が摘発されることもありますが
その場合でも「マルチ商法」と言っていることが多いのです。

重箱の隅をつつくという話ではないのです。

これらの報道で一般視聴者は「マルチ」とつけば全てが「悪」
という誤った解釈をするのは当然の結果です。

 

●マスコミにとって広告をしない業態は全て好ましからざるモノ

 

マスコミにとって広告収入はなくてはならないものです。

ネットワークビジネスは口コミによる流通ですから基本的に
広告をしません。

合法であろうとなかろうと広告をしない企業は
敵とまでいかないにしても否定すべき存在なのでしょう。

「マルチ商法」は合法で「悪徳マルチ」や「マルチまがい商法」は
違法であることなど知らないはずはありません。

「マルチ商法は違法だ」とはっきり言っているのを
聞いたことはありませんが、「悪徳マルチ」や「マルチまがい商法」と
混同させるような、あるいは同じものと思わせるような
表現をしているように見受けられるのです。

これは一種の偏向報道であり客観性、中立性、正確性を
欠いたものに映ります。

 

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