インターネットで集客する新しいネットワークビジネス

◆20世紀の大発明といわれるネットワークビジネス(MLM)の歴史とは

2024/05/12
 
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ネットワークビジネスは、20世紀初頭にアメリカで生まれました。
その起源はカリフォルニア・ビタミン社(創業1934年)という会社が始めた
新しい販売方法です。
それは単に製品を販売するセールスにとどまらず、製品を購入してくれた消費者に
販売する権利と共に新たな販売員を募集する権利を与えました。

これは今までなかった流通の仕組みです。
ネットワークビジネスは20世紀の大発明の一つとも言われています。

販売する権利と販売員を募集する権利を得た会員は口コミにより製品を広め
新しい販売員を募ります。
これが連鎖すると売りっぱなしではない流通網ができていきます。
広告宣伝をせず、その費用を販売員への販売手数料として報酬を支払います。
さらに紹介して始めた販売員の売上の中からも一部報酬が生まれます。

このシステムが口コミでどんどん広がると大きな流通組織が構築されます。
アメリカで生まれたネットワークビジネスという販売手法は多くの会社が採用することとなり
その後世界中に広まりました。
その歴史について書きます。

 

草創期(1930年代~1940年代)

1934年:カリフォルニア・ビタミン社創業
1939年:カリフォルニア・ビタミン社は「ニュートリライト・プロダクツ」に社名変更。
(1972年にアムウェイが買収)

この時期のネットワークビジネスは、ピラミッドスキーム(ねずみ講)と混同されることも多く、
社会的な認知度は低かったと言えます。

 

成長期(1950年代~1970年代)

1959年アムウェイ創業
1950年代後半から1960年代にかけて、ネットワークビジネスはアメリカで急速に成長しました。
その背景には、戦後の経済成長と、郊外化によるライフスタイルの変化などがありました。
この時期には、化粧品や健康食品などの新しい製品カテゴリーが登場し、
販売方法も多様化しました。

 

規制強化期(1970年代後半~1980年代)

1970年代後半から1980年代にかけて、アメリカではネットワークビジネスに対する
規制が強化されました。
1979年には、連邦取引委員会(FTC)がネットワークビジネス企業に対して
規制を設ける規則を制定しました。
この規制は、ピラミッドスキームとネットワークビジネスを区別するための基準を定めたもので、
ネットワークビジネス企業の健全な発展に貢献しました。
業界の代表格であるアムウェイも連邦取引委員会の調査の対象となります。

その結果は「アムウェイのセールス・マーケティング・システムは、ピラミッド・システムの持つ
本質的な特徴を含んでおらず、したがってそれは本質的に偽りで人を騙すようなものではない。」
との審決が下されました。

この審決により、ネットワークビジネス(MLM)は悪質な商法ではなく、
そのビジネス手法の正当性が認められることとなったのです。

 

成熟期(1990年代~2000年代)

1990年代以降、ネットワークビジネスは世界各国でさらに普及しました。
インターネットの普及により、オンラインでの集客が可能になり、ビジネスモデルも
大きく変化しました。
また、この時期には、ネットワークビジネスに関する教育や研修プログラムも充実し、
より専門的な知識やスキルを身につけることができるようになりました。

 

現代(2010年代以降)

2010年代以降、ネットワークビジネスはますます多様化しています。
美容、健康、教育、旅行、インフラなど、様々な分野でネットワークビジネス企業が登場しています。
また、ソーシャルメディアの活用により、ネットワークビジネスの集客方法も変化しています。
一方で、ネットワークビジネスに関する悪徳商法も依然として存在しており、
消費者保護の観点から規制強化の動きも続いています。

 

ネットワークビジネスの今後

ネットワークビジネスは、今後も世界中で成長していくことが予想されます。

その背景には、インターネットの普及による情報収集の容易化、副業志向の高まり、
働き方改革による新しいビジネスモデルへのニーズの高まりなどが挙げられます。

しかし、ネットワークビジネスはあくまでもビジネスであり、
成功するためには努力と継続が必要です。

 

*日本のネットワークビジネスの歴史

1946年にアメリカで創業したタッパーウェア社は1963年に日本に上陸しました。
これが日本国内初のネットワークビジネス会社です。
タッパーウェア社は現在も業界のトップクラスに位置している会社です。
ホームパーティーを開いて製品を広めるという手法を多用しています。

国内企業ではミキプルーンの三基商事が1966年に創業しています。
1975年には日本シャクリー、そして1979年には日本アムウェイが日本法人を設立します。
1980年代には日本国内企業ノエビアが参入します。
1990年代になると、ニュースキンジャパンやハーバーオブライフジャパンなど
大手外資が日本でのMLM事業を開始します。
また国内企業においては1999年創業のナチュラリープラス社が
「バイナリー」の報酬プランで台頭しました。
その後も外資、国内企業含め多くの会社が次々と日本国内でMLM事業を展開し、
今では日本国内で数千社あると言われています。

 

*MLMの歴史で避けて通れない悪徳マルチとネズミ講

日本でもアメリカ同様にMLMを模倣した悪徳商法を展開する企業が現れるようになりました。
1970年代初め頃に多くの外資のピラミッド商法企業が上陸します。
同時期に「天下一家の会」というネズミ講が台頭しその後社会問題になりました。
当時は法律も整備されておらずこういった悪徳商法取締ることができませんでした。
これらのものは会員勧誘を収益の源泉として、商品が介在しない(商品があっても形だけの粗悪品)
マネーゲームで多くの被害者が出ます。

この時代ではネットワークビジネスとネズミ講や悪徳マルチ商法との区別がつかず
その後も長い間同一視されてきたのです。
今でもそのイメージは残っていてネットワークビジネスは
ネズミ講だと思っている人は多いのです。

 

●野放しだった悪徳商法に対する法律の整備

1976年に訪問販売と通信販売も含む無店舗販売を取り締まる「訪問販売等に関する法律」が制定。
2001年には「特定商取引に関する法律」に改称。

この法律でネットワークビジネス(MLM)は「連鎖販売取引」と規定されます。

1979年には「無限連鎖講等を防止する法律」が制定されネズミ講は違法となりました。

 

 

 

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