◆ネットワークビジネスにクロージングという言葉はそぐわない
クロージングの語源はクローズです。
クローズは、お店や劇の上演が終わることや閉じることを意味します。
そこから、クロージングは「終り」や「締めくくり」という意味になります。
閉店後のお店にクローズと書いた札がかかっているのを見たことがありませんか?
これがビジネスや営業活動のシーンでは
「顧客と契約を締結すること」という意味で使われています。
ネットワークビジネスでも、「リクルート活動が実ってクロージングに」
というような使い方をしているようですがこれは間違っているとまで言いませんが
意味に拘るなら誤った使い方と言えます。
ネットワークビジネスでは、見込み客にアプローチし成約するということは
紹介者のグループに入り会社の製品を愛用して一緒にビジネスをするパートナーが
誕生したということです。
それはスタートであり「終り」や「締めくくり」という意味とは
全く逆の意味をもつものなのです。
ゴールではなくそこからが始まりということですね。
営業のプロならいかにしてクロージングに持っていくかに
腐心するでしょう。
営業の世界では商談が成立して契約がとれるまでが仕事です。
まさに何件クロージングできるかが勝負なのです。
●ネットワークビジネスでは「クロージング」ではなく「オープニング」
何件契約がとれるかということは何人リクルートできるかということですが、
営業成績とは違い、それがそのまま成果となるわけではありません。
いわゆる営業は基本的に一人でいかに多くの契約をとれるか、
そしてそれがそのまま成果となります。
ここが大きな違いです。
営業のように何十人も何百人も一人でリクルートする必要はないのです。
ビジネスパートナーをゲットすることは大切なことに違いありませんが、
ネットワークビジネスではそこから先の仕事が
ビジネスに大きな比重を占めます。
モノやサービスを顧客に提供しそれで終わるというビジネスでは
ないからです。
まずはビジネスパートナーをフォローしリクルートのやり方を伝える、
それはまさにビジネスのスタート、「オープニング」なのです。
そしてパートナーにダウンができればダウンのフォローができるように
教育していかなければなりません。
仮にリクルート能力が抜群だとしてもそれだけでは組織は大きく育ちません。
直紹介のダウンが量産されてもその下へと組織が広がらなければ
大きな成果に繋がらない仕組みです。
アップからダウンへと同じやり方がスムーズに伝わっていくことが
重要なのです。
営業のように顧客をいかに増やすかでなく
少数のダウンでもいいのでいかに優秀に育てられるかがポイントになります。
ネットワークビジネスは個人プレーでは成功できません。
チームワークなのです。
実質はフリーの個人事業主ですが仕事のすすめ方としては
集団力がモノをいうビジネスです。
そのチームが築き上げた独自のノウハウ、
教育システムを持っているかどうか、持っていたとしても
その質の違いがビジネスの結果に大きく影響してくることは
間違いありません。
チーム力、これはネットワークビジネスに特有の重要なポイントです。
「集客」だけ出来ればよいというビジネスではないのです。
商品(サービス)を扱うことに変わりありませんが流通のシステムが
いわゆる営業とは全く違うと言うことです。
組織が続く限りクロージングということはありません。
◆ネットワークビジネスの組織崩壊が起こる原因のひとつは人の質