◆お金が儲かりさえすればビジネス?稼ぐ意味はそれだけじゃない
お金、ですね。貨幣経済が始まってから今日までそしてこれからも
誰にでも一生ついてまわる問題、ですね。
お金とビジネスと稼ぐことについて考えてみます。
●お金についての4つのコト
アメリカではお金に関して4種類のあることを実践的に教育するといいます。
それは、貯める(save)、使う(spend)、譲る(donate)、増やす(invest)、
です。
この4つをそれぞれバランスよく配分すれば人は幸福になれるし
それが正しい市民倫理だといいます。
「貯める」というのは、元本保証の金融機関に金を預けておくことであり、
もっとも確実ですね。
しかしインフレなどで実質的な価値が減るというリスクは
ついてまわります。
つぎに「使う」ことです。
お金は使うためにありますが、守銭奴のように必要なお金も使わず、
食うや食わずの着たきり雀みたいな生活をしているのでは、
なんのために生きているのか分からない。
といって、無駄な金を浪費的にジャンジャン使ってしまっては、
たちどころに貧乏神にとりつかれます。
お金の使い方には、自らバランス感覚と倫理観がなくてはなりません。
「譲る」というのは、お金に利己的な執着を持つことなく、
もし多少の余裕ができたなら、それを世のため人のためになることに
使おうということです。
それもできれば陰徳を積むということが望ましく、
せっかく良い事に寄付などしたとしても、それを「俺が、俺が」と宣伝したのでは、
結局、売名行為の偽善となって、幸福はむしろ遠ざかっていくでしょう。
「増やす」は、投資のことです。投資には、そこばくのリスクが避けられません。
そこをハイリスク・ハイリターンで一か八かを狙うのか、それとも、
投資先の良し悪しをよく考え、
比べて、もっとも世のためになるような事業に投資するのか、そこが分かれ目ですね。
●フィナンシャルリテラシーを教育すべし
日本では、昔から、ひたすら「勤倹貯蓄」こそが最大の美徳でした。
使うべきものを使わずに貯める、そして爪に火を灯すようにして質素に暮らす。
それは一見良いことのようですが、こんな時代には、ジリ貧の貧しい人生へ
転落するのを座視するに等しいでしょう。
そうではなくて、若い頃から、どうやって資産を着実に増やし、リスクを回避するか、
そこを学ばせなければならないのです。
そういう教養が身についていないと、ネット上に溢れる詐歎情報などに
簡単に引っかかってしまうのです。
フィナンシャルリテラシーが身に付けば「稼ぐ」ということの意味も
わかってくると思います。
●フィナンシャルリテラシー欠如で倒産
バブル崩壊して間もなく私の会社も崩壊しました。
その後しばらくはその原因をバブルの崩壊と決めつけていました。
しかし今では自分のフィナンシャルリテラシー欠如が最大の原因と
考えられるようになりました。
経営者として必要な最低限の当たり前のコトが身に付いていなかったのです。
バブル崩壊がなくても早晩行き詰まり息がつまっていたことでしょう。
●ビジネスにフィナンシャルリテラシーは必要不可欠なもの
日常生活にフィナンシャルリテラシーは必要なものですがこれは
当然ビジネスにも必須ですね。
稼ぐということは貨幣が誕生する前の物々交換にまで遡ってみると
分りやすいと思います。
物々交換ではお互いが交換したい物をほぼ等価値と判断した時に成立します。
牛10頭とイワシ1尾を交換するという取引は普通に考えるなら
何か特別な事情でもなければ成立しないでしょう。
異質な物の価値を比べることはなかなか難しかったのではと
想像できます。
自分が提供するものの価値が100だと思ってもそれは主観であり
相手は50の価値と判断するかもしれません。
貨幣が誕生すると物の価値を数値化することができるようになりました。
異質のものの価値をそれぞれ数値化することで取引はずっとラクになったでしょう。
物を提供して物を得る、から物を提供して金を得るということです。
物は必要以上に所有しても仕方がありませんが金ならいくらでも貯めることができます。
金を稼ぐということがビジネスです。
しかしそこにリテラシーがないと、
いかに儲けるかということばかりに目がむいてしまいます。
提供する物やサービスの価値が相手にとってどうなのかということは
常に考えなければなりません。
稼ぐということは最低でも得たい貨幣の量に見合うもの、
できればそれ以上の価値を提供して成り立つということですね。
健全なビジネスの姿はお互いが利を得て幸福になれること、
だと思うのです。
◆そのネットワークビジネスは確立された教育システムを持っているか?