◆ネットワークビジネスのコミッション、実は権利収入ではなかった!?
ネットワークビジネスの勧誘でよく聞かれるものに「権利収入が得られるから」
というものがあります。
継続する権利収入と言えばとても魅力的なものですよね。
ネットワークビジネスをある程度ご存知の方なら「えっ!そんなバカな。
どこでも権利収入と謳っているではないか」と驚かれるかもしれません。
しかしこの権利収入というのは厳密には間違っています。
当記事はそのことについて解説します。
*権利収入の定義とは
権利収入とは、権利に基づいて得られる収入のことを指します。
労働に直接依存せずに継続的に収入を得られるため、不労所得とも呼ばれています。
具体的には、以下の2つの要素を満たす収入が権利収入に該当します。
権利に基づく収入であること: 著作権、特許権、商標権などの知的財産権、不動産所有権、株式所有権など、法律で保護された権利に基づいて得られる収入であること。
労働に直接依存しない収入であること: 労働時間や労力に関係なく、継続的に収入を得られるものであること。
そして権利収入には、以下のような種類があります。
知的財産権からの収入: 著作権、特許権、商標権などの知的財産権から得られる収入。
印税、ライセンス料などが該当します。
不動産投資からの収入: 土地や建物を所有することで得られる収入。家賃収入、売却益などが該当します。
金融商品からの収入: 株式や債券などの金融商品から得られる収入。配当金、利息などが該当します。
その他にもいくつかありますがポイントは「法律で保護された権利に基づく収入であるかどうか」
「労働に直接依存しない収入であるかどうか」ということですね。
権利収入は、一度仕組みを作れば継続的に収入を得られるというメリットがあります。
しかし、収入を得られるまでに時間や労力がかかる場合が多いというデメリットもあります。
権利収入は収入の拡大も見込める場合があります。
それは、権利の範囲や利用方法を広げることによって、収入拡大に繋がります。
例えば、特許権のライセンスを他社に提供したり、著作権を活用して新たな作品を制作することによって、収入の可能性を広げることができます。
具体的にはコミックやアニメ、映画などの「シリーズ化」が良い例でしょう。
作品が一度、認知され人気となれば、続編が発表されて権利者の収入は拡大します。
継続性だけでなく、拡大性があるのも権利収入の大きな魅力です。
権利収入を得るためには以下の点に注意することが重要です。
自分の興味や得意分野に合った権利収入を選ぶ: 興味や得意分野に合った権利収入を選ぶことで、
モチベーションを維持しやすくなります。
長期的な視点で取り組む: 権利収入は、すぐに収入を得られるものではありません。
長期的な視点で取り組むことが重要です。
専門知識を身につける: 権利収入の種類によっては、専門知識が必要となります。
専門知識を身につけることで、収入を得やすくなります。
リスクを理解する: 権利収入には、リスクが伴います。
リスクを理解した上で、取り組むことが重要です。
権利収入は、人生を豊かにするための有効な手段の一つですね。
*ネットワークビジネスを権利収入とは言えない理由
ネットワークビジネスは前述した内容に全て当てはまっているように見えます。
しかし一点だけ権利収入の定義から外れている点があります。
それは何かというと権利収入は、知的財産権などの権利に基づいて得られる収入だということです。
そしてその権利は法律で保護されたものだということですね。
ネットワークビジネスの場合、収入を得られる権利は明確には定められていません。
法律で定められた「○○権」というものはないわけです。
強いて言えばネットワークビジネス主宰会社と会員の間で結ばれた権利的契約です。
そのために厳密には権利収入とは言い切れません。
そこで、権利的収入と、的を入れれば間違いではないでしょう。
重箱の隅をつつくようなこまかい話に感じられたでしょうか?
しかしコンプライアンスの問題だけでなくネットワークビジネスのプロフェッショナルを自認するならばこのような小さなことも良く理解して取り組まなければならないと思っています。
◆マルチレベルマーケティング(MLM)とシングルレベルマーケティング(SLM)